禺画像] 5月22日の記事で、昼間の月を使った肉眼での金星探しをご紹介しました。記事中にもありますが、今日は正に「昼間に月で金星が探せる日」。何という幸運か、昼時に晴れ間がありましたので探してみました。(後日追記:
アーカイブ・昼間に月と金星が近い日を作りましたので観察の参考にしてください。)
13:45頃に南東の空高いところを探すと、さっそく三日月が見つかりました。今日その時間だと月の左上6度ほど離れたところに金星がいるはず。距離を見当付けて目を移すと(もちろん望遠鏡不使用)…すぐキラキラした金星が目にとまりました(左画像)。今シーズン一番明るい時期(7月10日前後)に近づいていますので、とても探しやすいのです。
右画像は少し引いて撮ったもの。右下に写っている大きな雲のすぐ左上に三日月がいますよ。そこから金星を探してみてください。ちゃんと写っています。これくらいの分かり難さが現実の空で探す感覚に似ています。実際は雲に邪魔されたりしますから、短時間でサッと探し出すスキルが必要。でも決して難しいことではありません。要は慣れですね。
もちろん小さな双眼鏡が使えれば何の問題もないでしょう。視野角が何度なのか分かっている双眼鏡なら、月との距離を見当付けるのにも役立ちます。ただし太陽が視界に入らないよう十分注意してください。できれば建物の影に入り、月の近くだけ見える状態で金星探しをすれば危なくないし、日なたで探すより瞳孔が開いてくれるのでベストです。
明日の月はだいぶ離れてしまいます。次に探せるチャンスは7月19日。月が細いので探すのが難しくなりますが、金星は2度上(正午)という近距離ですからすぐ見つかるでしょう。晴れたらチャレンジしてください。今期(宵の明星側)はこれがラストチャンスですよ。
禺画像] (夕方追記)当然ながら日が暮れる頃には三日月と金星が並んで見えるはずでした。また金星と木星が近づいているため、今夕は月、金星、木星が夕空を飾る豪華な日です。茨城県の夕方の天気は望み薄でしたが、ほんのちょっとの期待と共に暗くなるのを待ちました。(左はStellariumによる当地19:30のシミュレーション。)
まだ空が明るい準備中、三つの天体が奇跡的に雲間から見えたのでとても嬉しかったですが、写真が撮れるくらい暗くなるころには雲が大きく張り出してしまいました。唯一撮れたのは右の月と木星で、構図は左上のシミュレーションとほぼ同じです。1時間近く粘りましたが、結局金星は頑固な雲に阻まれてしまいました。肉眼では見えたので良しとしましょう。
参考:
昼間の金星を探しやすい日は?(2015/09/01)
アーカイブ・昼間に月と金星が近い日
アーカイブ:天体の接近現象一覧
2015年5月-7月の金星と木星の接近に関係する記事