夜半過ぎにふと外を見ると、上空の雲が取れて夏の大三角が輝いていました。目が闇に慣れてくると、薄雲だと思っていた淡い光が天の川だと分かりました。時計は2時を回っています。この時期はもう2時半に薄明が始まってしまうので、悠長に機材を準備する時間はありません。そこで軽量三脚にカメラを載せただけの固定撮影で星々を撮ってみました。
禺画像] 適当にセットしたカメラを上空に向け、本当にいい加減な撮影(笑)でもこんな街中だって10秒あれば天の川がしっかり写ります。画像の右上から左下に流れる二列の淡い光芒がそうです。
撮影中たまたまベガの近くを0等級の流星が流れました。肉眼ではベガと同じ明るさの立派な流星でしたが、高速なので画像では微かですね。でも流星独特の緑に発光しているのがよく分かります。解説入り画像は右をどうぞ。
東には、もう秋の四辺形が高く昇っていました。ペガススの四辺形とも呼ばれる四つの星は秋の宵空を飾る星の並びです。もう夏の明け方にはよく見えているのですね。南側から度々雲が飛来しましたが、その合間を見渡すと、みずがめ座やうお座、おひつじ座などもたどれました。
禺画像] 南東低く輝くみなみのうお座のフォーマルハウトも瞬いています。解説入り画像は右下をどうぞ。
少し薄明を感じる頃まで眺めていましたが、おひつじ座が高くなってきたので低空にはすばるも昇っているでしょう。すばるは
4月末から5月始めに夕空で水星と並んで見えていましたね。もう既に水星も明け方に移っています。
禺画像] せっかくなので、北空のラブジョイ彗星(C/2014Q2)も撮影しました。もちろんこれも固定です。ただし各コマの合成時に日周に合わせて回転しながらコンポジットしてます。ちょっとした擬似ガイド撮影ですね。
70mm+APS-C程度の画角ですが、まだ北極星と一緒に写せました。さすがに暗くなりましたが、10秒程度の露出でちゃんと存在が分かるのはすごいことです。
最初に当地で捉えてから、かれこれ半年経ちましたよ。実に息の長い彗星です。
参考:
ラブジョイ彗星(C/2014Q2)に関係する記事(ブログ内)