かなり寝そべってる明け方の月
2022-10-21


禺画像] 7月下旬ごろから今年の水平月を案内してきました。9月には広範囲で逆転月となるチャンスがあり、天候不順ながらも各地から観察成功の便りや画像がつぶやかれたようです。10月も水平月ラインが南西諸島を通っており、本州太平洋側以南では「ほぼ水平月」と言っていい状態が続きます。ぜひ観察してみてください。

左および右下画像は愛知県にお住まいの星仲間が撮影した画像で、9月24日明け方に台風が去りつつある中での光景とのこと。(※微かに写っている恒星を基準に画像水平を実際の水平に合わせてあります。)撮影時点での計算上ではマイナス1°弱というわずかに右下がりの弦傾斜ですが、もう人間の目では分かりませんね。

禺画像]
厳密さを追求すると水平月を見ることができた人なんていなくなってしまうでしょうが、傾斜がプラスマイナス数°程度内なら、月のお椀に水を注いでもほとんどこぼれないだろうと思います。個人的には弦の傾きがプラスマイナス10°位までは「準水平月」で構わないだろうと感じています。

そう緩やかにとらえるなら、今月の月も立派に準水平月です。左下画像は今朝(21日5時ごろ)の月。撮影時の弦傾斜は-11.38°でした。22日、23日、24日と次第に水平に近づきますが、23・24日はあまり変化しません。関東−関西と同程度の緯度なら間違いなく傾斜が-10°未満になります。

禺画像] もちろん一日経つごとに見える高度も急速に下がるでしょう。視界確保にご留意ください。また夕暮れ時と同じように車両から視認し辛い時間帯ですから、十分に安全な場所で観察しましょう。下図は「月高度が10°瞬時における弦の傾斜マップ(2°ごとの水色ライン)」です。0°よりも大きいところでは逆転月になります(明け方の逆転月は右下側が光って見えます。)観察の参考にしてください。併せて欠け際やリムにどんな地形が見えるかじっくり観察してみましょう。左画像では満月の頃全く見えなかったバイイ・クレーターが堂々とした姿を見せていますよ。

来年も明け方の水平月は続きます。2023年9月14日明け方には東北南部以南で逆転月となるチャンスもあります。(※ただし低い!)2025年からしばらくは「夕方の水平月」にシフトします。朝が苦手な方でも大丈夫ですよ!





参考:
2022年の水平月シーズン到来です(2022/07/25)
見納めの水平月(2021/11/04)
例えようがないほど素晴らしい水平月(2021/10/05)

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