広範囲で大雨が続いています
2018-07-06


全国で大雨が続いています。梅雨という言葉じゃ表現しきれない雨です。当地・茨城でも昨日から今朝にかけてかなり降ったところがありましたが、1日で収まりました。でも先日の北海道や現在の西日本は雨量だけでなく「降っている期間」が異様に長いのです。

左は当サイトで豪雨の度に作ってきた降水量推移を示すグラフ。気象庁のアメダス10分計測値を使っています。過去のいくつかのものと縮尺を揃えていますので直接比較できます(→記事末参考リンク参照)。こうしたグラフ集計をするとき、大抵は三日間もあれば降り始めから止むまで大凡カバーできるのですが、今回西日本ではベースにダラダラ降っている雨に加え、ゲリラ豪雨、台風7号の雨、そして今回活発になった梅雨前線の雨と続きました。どこが降り始めかはっきりしませんし、豪雨は今もまだ続いています。

累積降水のほうは今朝の時点でもうグラフ上限を突破していて、高知県馬路村の魚梁瀬(ヤナセ)アメダスポイントでは72時間雨量が1048mm(7:40現在)となりました。ちなみに魚梁瀬の年間降水量平年値は4107.9mm(東京の約2.69倍)。今回の雨3日分で年間の4分の1が降ってしまい、今なお増加中。同県の物部川は氾濫が確認されています。

大きな地震のあった大阪府や京都府、兵庫県周辺でもかなりの雨量ですが、これらの地域ではっきり雨量が加速したのは5日に入ってからです。こういうことを比べるのは不幸自慢みたいで変なのですが、高知県や徳島県では既に台風7号接近前の7月2日から断続的に強い雨が降り出していました。かなり早い段位で危険さが増していたことは素人目にも分かります。

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右は気象庁サイトからの引用で本日9:00の「土砂災害警戒判定メッシュ」。濃い紫の地域は極めて危険な状態で、大阪府周辺や高知県周辺は昨日から出っぱなし。北九州は今朝から拡大しています。これは現在降っている雨が多いというより、今まで降った累積量が多いことを示しています。

ニュースなどによるとこの雨は8日頃まで続くとされていますが、その二日後には猛烈に強くなった台風8号が沖縄付近へやって来ますから、大量の湿った空気が南の海から西日本へもたらされるでしょう。少なくとも台風が過ぎ去るまで警戒を解くことはできないように思えるのですが…


参考:(※過去に降水量推移グラフを作成したものなど)
大雨に見舞われた沖縄地方(2018/06/17)
居座り続けた台風5号で奄美地方が大雨被害(2017/08/06)
秋田県に被害をもたらした雨量の変化(2017/07/23)
九州豪雨での雨量変化(2017/07/07)
アーカイブ:記録的短時間大雨情報のリスト
アーカイブ:梅雨

[空模様・天気・気象]

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