久しぶりに目映いイリジウム衛星
2016-06-11


禺画像] 昨夕は久しぶりの晴れ間でしたがそれも束の間、夜が進むと雲が多くなりました。梅雨時の晴れ間は貴重なので機材を準備してあれこれ見ようと思っていたのに残念。でも夜半過ぎから明け方にかけては晴れてくれました。

日付が変わる前、雲を避けつつなんとか火星と土星を観察しました(記事末尾画像)。火星はカラー合成できるだけの画像が撮れましたが、土星は雲に阻まれてRフィルター越しのモノクロ画像となりました。私は天体用白黒カメラを多用しますから、時々こういう結果になってしまいます。気流は安定せず、がんばった割に像は不鮮明でした。

火星は中央やや左上にエリシウム付近がほんのり明るく確認できますね。オリンポス山は西(右上)に沈みかけてる時間帯でした。あと2時間早く撮影できたら写ったかも知れません…。「火星の地図」に活かせず無念。(追記:翌日あらためて像を調べたら若干肥大しているようで、アイピースやカメラの位置が変化するなどの原因でピントがずれた可能性があります。)

上弦前の月は日付が今日になる前に沈んでいたため、夜半過ぎからは星だけの空でした。湿気が多くて透明度は悪かったです。望遠鏡を変えて彗星を…とも思ったのですが、6月9日の記事に書いたように、今は夜明けが一番早い時期。急きょいろいろ調べたあげく、久しぶりにイリジウム衛星を見ようと思い立ちました。ちょうど当地でマイナス8等級というフラッシュが予報されていたからです。

禺画像]
自宅からは見辛いためカメラを担いで少し歩き、見晴らしの良い場所で待ちました。湿気が街の光害を倍増させて夕方のように明るいですが、目を慣らすと上空の天の川がうっすら見えています。見とれているうちに予定の時間。西空中空を目映いイリジウム・フラッシュが切り裂きました(左上および右画像)。これ以外にもふたつ、イリジウム衛星の小さなフラッシュが見えました。なおこの画像で火星は沈みかけていて見えません。

明け方にはもうペガスス座やアンドロメダ座、みずがめ座やみなみのうお座、さんかく座やおひつじ座もよく見えていました。5月27日の記事でおうし座を太陽が過ぎたので、まもなく明け方に見えてくるでしょう。梅雨間の星空で季節の移ろいを堪能できました。


参考:
2016年火星の地球接近・アンタレス接近に関する記事(ブログ内)
[惑星・準惑星]
[人工天体]

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