禺画像] 昨宵も晴れたので日暮れと共に望遠鏡をセット。土星に向けました。気流は前日ほど乱れてなくて、時々大きく震える以外は比較的落ち着いたシーイング。
左は撮影中央時刻が18:42、50分強で30シーンのデローテーション。前日悩まされたADCトラブルは、何度か大きく回したあとで調整したらうまくいきました。赤道帯・北側に出ていたアーティファクトも消えてます。あれは何だったのだろう…?
シーイングが良かった15日撮影と比べても遜色なく、本体模様が良く出てくれました。環の明るさはほとんど変わりません。人によって暗く感じたりしているようですが、薄さに対して望遠鏡の解像度が不足したりシーイングが悪いせいと思われます。星像が太るほど暗くなりますからね。でもまぁ長期に渡って細い環を確かめられるのは今年の特権ですから、大いに楽しみましょう。
このまま完全消失することなく24-25日を過ぎて行くのでしょう。それにしても衝の頃から比べて小さくなりました。光度も落ちつつあるため、フレームの露出を数ミリ秒長くしたりゲインを微調整して対処しています。
仮眠後、今度は明け方に高くなってきた恒星間天体・ATLAS彗星(3I)を撮影しました。
以前撮影した7月下旬ころは本当に暗い恒星状でしたが、今回は彗星らしさが出ています。明確にATLAS彗星と言っていいんじゃないかと思います。
下A・B画像はFが大きい望遠鏡で街中の光害地からの撮影のため明瞭ではありませんが、2時方向に淡く伸びるメインの尾、8時方向に短く伸びた明るめのアンチテイルが出ています。核を中心に近傍が異様に明るく、その外周を包む緑色のコマも発達していますね。
Michael Jaegerさんの画像などを見ると、下画像の対角の2倍以上イオンテイルが伸びているようです。
最大光度からは10日あまり過ぎたけれど、12月19日UTに地球に接近するころが大きな見せ場になりそうです。高度もぐんぐん上がるからとても観察しやすいでしょう。どんな姿になるか楽しみですね。