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禺画像]) 昨日なにげにYahooニュースを見ていたら、たまたま
Newsweekと
スペースチャンネルで地球接近小惑星を取り上げていました。しかもそれぞれ別の小惑星だったのが面白い。少し前に小惑星2024 YR4が地球や月にぶつかる確率が話題になった時、様々なメディアがこぞって取り上げたものですが、今回のように全く違う、話題にもなってない小惑星が個別のニュースになったのは珍しいかも。
さて、随分前から「地球近傍小惑星の接近が特定日/特定時期に集中することはあるのだろうか」と気になっていました。2018年9月12日記事では
「1週の間に月より近くなった小惑星が6つも!」と題して当時立て続けにやって来たPHA(Potentially Hazardous Asteroids)を取り上げました。例えば流星群の日は一定の方向からやってくる流星や火球が一気に増えますね。同じようなことが小惑星にあるのか、という疑問なんです。もしあるとすればランダムに見える小惑星分布にも、所々に人間が気付けない程度の「小惑星銀座」みたいな通り道、あるいは何らかの理由で密度が周囲より高い部分があることになります。
毎日見ている
SpaceWeather.comサイトの表紙下部にNear Earth Asteroidsの一覧表が載っていて楽しみ(?)にしています。これを日々集計すれば、特定日に集中することがあるのかどうかが分かるはず。と言うことで、現時点で閲覧可能な2017年4月15日から昨日9月3日まで8年4.5ヶ月あまりの間に掲載された全ての表を集計してみました。(※それ以前のものはフォーマットが違うので今回は含めませんでした。)
結果が右グラフ。同じ小惑星を重複して数えないよう気を付けながら、地球最接近日ごとにカウントしたものです。この期間で一番多かったのは2024年10月28日UT。たった1日の間に15個ものPHAが地球から0.05天文単位内を通って行きました。恐ろしぃぃぃ…。具体的には「2020 WG」「2024 SE26」「2024 UC11」「2024 UF4」「2024 UF6」「2024 UG6」「2024 UO2」「2024 UO4」「2024 UO5」「2024 UQ1」「2024 UT2」「2024 UT4」「2024 UV7」「2024 UW7」「2024 UX」の15個。一番大きかったのは2020 WGで160m。一番近かったのは2024 UO4で0.2LD(月までの距離の20%)。一番高速だったのは2024 UW7で秒速15.8km。
前出「一週間に6個」のページを書いた際にも「秋に多いな」とは感じたのですが偶然だろうと思ってました。でも右上図でもやはり各年の秋に山があります。これには驚きました。この先100年分くらい集計したら傾向が分かるでしょうか。まぁ単純に内的要因…例えば天の川に邪魔されず探しやすい時期等と言った探す側に起因することなのかも知れません…。サーベイ施設が北半球だけなら昼時間の増減は大きな要因でしょうが、ATLASとかSiding Spring Surveyなど南半球勢も活躍してるし…。それでも北半球が多めなので、内的要因のひとつになり得るかな。これは未来への宿題ですね。距離を限定したり、大きさを限定したり、あるいは発見した空の位置などに注目して集計し直すと別の側面が見えて興味深いかも。(※当然ながらサーベイ施設の増加や機材アップデートのたびに発見数が飛躍すると思うので、厳密な比較は難しいでしょう。)
現在新たに見つかるPHAの多くは直径が数十メートル以下で、地球に近づいてようやく見つかるか、または通り過ぎるときに見つかるものがほとんど。1996年10月に
日本スペースガード協会