ようやく3Iアトラス&NGC7331の超新星をゲット
2025-07-26


禺画像] ここ何日かは夕方になると近県に発生する鉄床雲が当地上空まで押し寄せ、そのまま夜半まで雲がとれないという状態でした。ようやく昨夕は雷雲が北に離れて発生したため、当地の雲もいつもより少なく、どうにか星空が拝める状態。ということで、3I/ATLASに再チャレンジ。20日以来です。

準備中はまだ写野方向に雲がありましたが、少しずつ減っています。覚悟を決め、隣家の屋根を出たところから撮影開始。何度か薄雲が通過したものの1分×90コマの露出を完了、ようやく3I/ATLASが写ってくれました。まだ天の川の中+街の光害が強い方角のため色が荒れるので、左画像は白黒化しています。

禺画像]
右画像はAladin Lite+自作プログラムによる位置推算データで昨夜の3I/ATLASルートを描いたもの。赤矢印の星(Gaia DR3 4135450698805050240、Gmag約12.709等)以外はルート上に明るい恒星が無かったのでラッキーでした。(※恒星がルート上にあるとメトカーフ合成したとき上書きされてしまいます。)冒頭画像は20:30過ぎに露出開始したため、赤矢印の星は3I/ATLASのすぐ上から左へ伸びている軌跡を描いてます。位置予想通りでした。明るさは17等を脱して16等後半に入ったあたりでしょうか。

使った望遠鏡は前回同様、SkyWatcherのMak127。Fが暗いのでノイジーさを消すのにコマ数はかかるけれど、わずか127mmの口径でも3I/ATLASが写ります。見かけの移動が毎時90秒角を越すようになったため、この機材構成だと1コマ1分では3I/ATLASが若干伸びてしまいます。8月中旬以降10月までは少しずつ遅くなるから狙い目ですね。

禺画像] ついでに超新星SN2025rbsが11-12等台まで明るくなっているので撮影してみました。この超新星は7月14日にGOTOプロジェクトがペガスス座のNGC7331に発見したもの。夜半過ぎに天頂にさしかかるという見事な位置で、宵から明け方までいつでも望遠鏡を向けられるのです。近くにはステファンの五つ子もいます。左画像では縦構図で両方入れてみました。超新星の背景が銀河中心近くで明るいため正確に測れませんが、11等までは明るくないと感じます。周囲の星と比較して12等と13等の中間くらいでしょうか。

銀河核のすぐ北側に超新星がいるため短焦点ではくっついてしまうかも知れませんが、スマート望遠鏡で写した例もあります。ここまで明るい超新星は少ないので、ぜひみなさんも見たり撮ったりしてください。写らなくなるまで定期的に撮っておくと貴重なデータになるでしょう。
(※GOTO : The Gravitational-wave Optical Transient Observer)

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