禺画像] 今年4月に発見され現在太陽に接近しつつあるアトラス彗星(C/2024 G3)は、来年早々肉眼級になる予報が出ています。残念ながら日本から観測するのは厳しく、近日点通過(2025年1月13.435日UTごろ)前後のマイナス等級時期には太陽から10°未満の危険域、それ以外は地平線すれすれ、または地平下の位置です。1月11-16日ごろ昼間の太陽周囲で確認するか、明け方日出直前または夕方日没直後10分程度の間に探すしかありません。日中の撮影は危険が伴い、安全対策を取ったとしてもうまく撮影できる可能性は低いでしょう。
紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)は太陽観測衛星SOHOの写野内を彗星が通過し、素晴らしい映像を見ることができました。計算してみるとこのアトラス彗星もSOHOのLASCO-C3写野を1月に通過するようです(左図/自作ソフトによる/使用軌道要素は12月23日3hUT時点のもの)。図中の日付はUT、目盛りは2時間間隔だから、11日4時UTごろから見えてくるかも知れません。もちろん消滅しないことが前提です。楽しみに待つとしましょう。
いっぽう、もう半月もすると夕空から姿を消す紫金山・アトラス彗星は風前のともしび。もう何回も拝めないだろうから、昨宵の晴れ間に撮影してみました。夕空に回って以降ずっとこの「400mm+APS-C・30分」という条件で撮ってきたものの、さすがに厳しい感じ。
アルタイルのすぐ側なのでサクサク導入できてボーッとした姿がすぐ見つかるし、存在を確認するには申し分ないのだけれど、撮影となると高度20°を下回ってきて光害と霞の影響が酷く、写野の端と端とで大気差の影響も目立ち始めてます。もっと写野を絞り込まないとダメそうですね。まぁせっかくだから年内はこのスタイルで頑張ってみましょう。