禺画像] 昨夜から今朝は巻雲が空の6、7割を覆っていましたが、南中する頃の月周囲は概ね晴れていたのでお月見が楽しめました。
左は31日23:40前の撮影で、太陽黄経差は約187.75°、撮影高度は約43.79°、月齢は15.21。
31日になりたての頃撮影した月は測心距離が353584.08km、左の月は353601.64kmなので、20km弱ほど遠くなったものの、視直径の変化は全く分からないですね。見た目の変化が分かるのは、欠けている領域が大きく移動したこと。左画像では東側(右側)が欠け始まっています。この23時間の間に太陽が月を照らす方向が上弦側から下弦側に移ったのですね。
右上のフンボルト海が夕方を迎えています。フンボルト海内の手前側に直径30km級の浅いクレーター(名無し?)があり、縁だけ丸く見えることがあります。この海が大きく見える秤動にならないと見つけられません。海の中には何本かリッジもあるようですが、上弦側ではっきり見えた経験がなく、満月直後の今回のような照らされ方のほうが見やすいみたいです。
南半球のフンボルト・クレーターや四大火口列も良く見えていますね。北極側が意外なほど欠けており、影のあるクレーターはパスカルから更に南下したクレモナやブールあたりまで及んでいます。リム沿いだけでなくアナクサゴラスやフィロラオスなど中央子午線に近いところにも影付きのクレーターが確認できます。満月と言っても太陽が月を照らす方向と視線とが完全に一致している訳ではないため、全面光って見える訳じゃないことが分かるでしょう。
一朔望月経ったらもう中秋の名月。まだ暑いけれど、そのころからあっという間に秋が深まることでしょう。上弦から満月に至る月もだんだん高く見えるようになります。ぜひじっくり楽しんでください。