ZTF彗星が地球に最接近
2023-02-02


禺画像] ZTF彗星(C/2022 E3)の地球最接近日がやってきました。昨夜から今朝にかけて予報されていた強風は微塵も吹かなかったのですが、ひっきりなしにやってくる雲に悩まされました。夜半前から狙っていましたが度々中断を余儀なくされ、都合三回に分けて撮影したもののうち一番雲の影響が少なかった2日0:46からの撮影が左画像です。このときの彗星移動速度は1000″/hを越えていました。

明け方近くまで月が沈まなくなったので月明かりと薄雲の影響があるものの、イオンテイルとダストテイルの様子を何とか記録できました。縦構図、横構図、斜め構図と色々試したものの、今回はひと晩前と同じこの構図に落ち着きました。イオンテイルが左下45°を向いているので縦でも横でも収まりが悪いですね。

今後彗星はぎょしゃ座やおうし座へ向かいます。カペラ、火星、アルデバランと次々に接近するので、探し出す目印になるでしょう。アルデバラン付近を通過する二週間後には2等級程度暗くなっていると思われますが、それでも双眼鏡彗星として立派な姿をしているはずです。宵空暗くなる頃にもう見えますので、晴れたら探してみてください。

禺画像]
夜半前は月光が望遠鏡に直接当たっていたので彗星撮影に不利と考え、建物に月が隠れるまでの間は月面を観察。右は1日21:40ごろの撮影で、太陽黄経差は約133.89°、撮影高度は約73.47°、月齢10.66。シーイングは最悪ちょっと手前くらいでした。虹の入り江がすっかり明るくなり、ケプラーやガッサンディ、シラーなどが朝を迎えています。南極域にスコットとアムンゼンが並んで見えていますよ。撮影中は気付きませんでしたが、この月はちょうど超新星レムナントSh2-240の領域内に鎮座していました。

4日後の明け方に今年最小(最遠)の満月を迎えます。昨夜の撮影でもかなり小さくて、ROI(撮影域)をひと回り縮めたほどでした。ただでさえ冬の満月は空高くから冷たい光を降り注ぎますので、心理的にも遠く感じるでしょう。

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