禺画像] 昨夕も前夜同様淡い雲が空を覆い、月暈がはっきり見えました。天気予報では夜半まで雲が多い状態らしい…。悩んだのですが一生もののチャンスなので、崩れる前にオリオン宇宙船の撮影を行いました。
日ごとに月と宇宙船の見かけの離角が大きくなるため、カブリや迷光は少しずつ減っています。フラット補正も平滑になってきました。ただ宵時間の撮影のため、街明かりや車両のヘッドライトなど至るところに落とし穴。これはもう街中撮りの宿命、仕方ありません。
今回は19:00プラスマイナス20分の露出で、予報通りの位置に宇宙船がいました。一晩前より明らかに明るくなっていますが、前夜にも増して不可解な移動ですね。恒星像は直線状に並んでおり、薄雲通過による濃淡の変化以外は、ブレやガイドミス、スタックエラーなど特に見当たらないことから、宇宙船の動きは撮影からスタックまでのどこかに原因があるとは考えづらいでしょう。従って、宇宙船独自の非線形運動、あるいは単発の姿勢制御などがあって点像にならなかったのだろうと思われます。
明日11日夜はもう我が家から隣家に隠れて見えません。11日UT中に地球へ帰還するでしょうから、今夜(10日夜)がラストチャンス。はてさて晴れるでしょうか?
右は高くなるのを待って21:40過ぎに撮影した火星。でも予定の1/4も撮り終えないうちに雲に隠れてしまいました。撮れたフレームだけで仕上げたため、コントラストが弱くシャープさも足りません。シーイングもここ三日間でいちばん悪かったです。とは言え、いつもより早い時間の撮影で、子午線湾が中央に、大シルチスが右リム側に見えています。名所が一巡りしてくると時の流れを感じますね。
禺画像] 【追記】
撮影元画像からGIF動画も作ってみました。クリックして再生してください。ブログ容量の関係で、20秒×120コマ撮影した内の真ん中の40コマのみ、中央トリミング、白黒化、明るめのレベル調整、リサイズしてあります。
淡い光点が左上から右下へ進んでいるのが分かるでしょうか?これがオリオン宇宙船です。周囲の星と比べると概ね14.0等前後ですね。