アンドロメダ銀河に明るい天体が出現
2020-02-16


禺画像] 星仲間の(の)さんからの情報で、2月13日にアンドロメダ銀河(M31)にかなり明るめの新星候補天体が発見されたとのこと(PNV J00403785+4034529)。発見者は福岡県の西山浩一さん。いつもコンビを組まれていた佐賀県の椛島冨士夫さんが1月に引退されたので、今回は単独発見になるのでしょうか?(情報が混乱しており、まだはっきり分かりません。)

通常は16等以下が多いM31の新星候補天体ですが、今回はなんと14.9等!すぐ撮影したかったのですが、あいにく悪天続き。さらにはM31が夜にすぐ低くなる時期となった上に、住宅事情などで宵に撮影スタートできる体制を取るのはなかなか困難でした。昨日からまた天気が下ってきたのですが、宵のうちは一時的な晴れ間が見込まれたため、庭先に機材を組み立てていつでも撮影できるようにしておきました。ところが、待てど暮らせど晴れ間が一向に来てくれません…。小さな晴れ間を使い対象を導入できたものの、望遠鏡の方向はどんどん隣家の屋根に近づいていました。

禺画像]
結局2時間半も待ってようやくまとまった晴れ間を見つけ、20分ほど露出したところで隣家に没するというギリギリの撮影となりました。撮影高度は15°前後、透明度が悪く光害も酷い時間帯で写りは良くありません。でもなんとか16等程度の新星候補天体が写ってくれました。ピンと来ないと思いますが左上画像はM31のごく一部で、撮像範囲は右画像の黄線枠内です。

実は発見報告後、この天体は昨年12月14日に20等で発見されたAT2019zhd(Zwicky Transient Facilityによる)と同一のものであるらしいことが分かりました。ただ、AT2019zhdの発見当初はどういうタイプの天体か不明で、等級変化も極めてゆっくり。ところが2月中旬に差しかかる頃から急増光を始め、今回の発見に至ったようです。完全に新しい天体の発見ではないためどういう扱いになるか分かりませんが、とても不思議な天体なので動向を見守りたいところです。

[天文現象・新天体・銀河]

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