台風みたいな森林火災の煙渦
2019-07-24


>> アーカイブ:人工衛星が観た火災や火山

禺画像] 世界の気温上昇が過去最高になっています。人が多い中緯度はもちろん、北極圏などでも異常高温が記録されているとのこと。そんな中、アラスカやカナダ、ロシアなどで「いつまでも止まない森林火災」が頻発しているようです。

ロシアのバイカル湖付近では毎年のように森林火災が発生しますが、今年は特に広範囲におよんでおり、一昨日あたりから巨大な渦を形成していたためとても驚きました。左画像は7月23日に地球観測衛星Terra&Aquaが撮影したその渦。まるで台風か寒冷渦のようにベージュに染まった煙が巻き込まれていますね。これ、ハンパない大きさなんですよ。画像範囲を下A地図に赤枠で示しました。なんと、日本がすっぽり入ってしまうほどじゃありませんか。画像範囲の半分は北極圏(北緯66.55°から北側)に入っており、こうしたガスは極域の気温上昇をますます加速させてしまうでしょう。

昨日までの一週間に世界で起こった火災が下B図の赤い領域です(元データ:NASA・FIRMS/Fire Information for Resource Management System)。暑く乾燥した地域で燃えるものがあれば自然火災が発生するのは理解できますが、高緯度でも頻繁に発生しており、なかなか消えません。滅多に雨が降らない、あるいは降っても大規模火災を消し去るような雨量ではない、ということでしょうか。この悪循環は地球が燃え尽くされてしまうまで終わらないのかも知れませんね。



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