2月なのに、まさかの非常に強い台風2号
2019-02-23


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禺画像] 何と言うことでしょう…2月だというのに、台風2号が「非常に強い台風」となってしまいました。気象庁発表によると、本日12:00の中心付近最低気圧は950hPa、最大風速は45m/s。「非常に強い」は、中心付近の最大風速が44m/s(85ノット)以上、54m/s(105ノット)未満の台風に付けられる表現です。

左は12:00の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。ナチュラルカラー処理のため、水色の雲は活発に上昇した氷粒状態、白やグレイの雲は低層の水粒状態を表します。赤点円は台風中心の直径1000km円。円内に見える島はグアム島周辺。台風の目までしっかり出来上がっていて、まるで真夏の衛星画像を見ているような錯覚に陥りそうですね…。

当初グアム島を西から回り込んで北東へ抜けてゆく予報でしたが、ここに来て西向きの予報が出ています。進行速度が遅く、進路が極めて不確定になっているようです。

2月は海水温が年間で一番低くなる時期ですから、それをエネルギーにしている台風も余り発達しないのが常でした。下は台風発生月毎に、存在期間中の「到達最低気圧」と「到達最大風速」に分けてカウントした累積個数グラフ(気象庁・台風ベストトラックをもとに集計)。2月は発生総数が少ないだけでなく、規模も強くならない傾向が分かるでしょう。風速記録が残る1977年以降の2月発生台風で「非常に強い」クラスになったのは、2002年台風2号(95ノット・930hPa)と2015年台風2号(90ノット・940hPa)のふたつだけでした。今年は元日から台風が発生したりして異例尽くし…というか、不気味です。夏以降が心配…。



【追記】
気象庁によると、2月23日21:00の台風2号は中心付近最低気圧が925hPa、最大風速が50m/s(100ノット)まで発達したとのこと。速報値でありますが、2月に発生した台風として過去最強になりました。


【参考:2月発生の台風スペック・1951-2018年】
台風番号 発生日時
(JST)
寿命
(h)
最大風速
(knot)
最低気圧
(hPa)
ACE値
(104knot2)
移動距離
(km)
平均移動速度
(km/h)
最大移動速度
(km/h)
1951年・台風1号 1951年2月20日 9:00 30 990 2177.159 72.572 90.356
1953年・台風1号 1953年2月20日 15:00 126 980 3189.809 25.316 44.267
1955年・台風2号 1955年2月24日 15:00 60 995 384.191 6.403 14.834
1959年・台風1号 1959年2月27日 9:00 54 998 1101.874 20.405 24.969
1962年・台風1号 1962年2月4日 3:00 24 1002 212.727 8.864 9.216
1965年・台風3号 1965年2月16日 3:00 30 1002 499.829 16.661 19.806
1967年・台風1号 1967年2月5日 15:00 42 1000 603.887 14.378

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