強大なのに進路が定まらない台風24号
2018-09-24


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禺画像] 台風24号は今日24日夕方現在、「非常に強い」勢力まで発達し、24時間内にはもっとも上位の「猛烈な」クラスとなる見込みです。進行経路と言い発達具合と言い、9月上旬の台風22号と似ています。

左は本日16:30の気象衛星画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。既に南西諸島が台風の北に見えています。ところが、21日夜の発生から何日も経つのに、天気予報の台風進路が一向に定まらないままここまで来てしまいました。ここ数日の進路は小さな要素でも後々大きく変わる原因になると思われます。

禺画像]
右は気象庁サイトからの引用で、本日15:00の72時間予報円。赤い線で描かれた暴風域が現在の強風域よりも大きくなっていて、何の冗談かと思いました。これはもちろん「暴風域がかつて無いほど広大になる予想」なのではなく、「予報が定まらないため、赤線の中のどこが暴風域になってもおかしくない」という可能性を示した図です。そう分かっていても、定まらないということが不安を煽りますね。

こうした図になる前に作られる気象予測モデル地図は普段の天気予報であまり見かけないと思うので、NOAAが公開しているいくつかの気象モデルデータを使って、発生直後から24時間ごと三日間の経路予想地図を描いてみました。比較のために台風22号でも同じ設定で描いたので、下に示します。

モデルによっては最大168時間先まで予測していますが、ABC図を見ると、台風22号の予測は一貫して非常にまとまっていたと言えましょう。最終的に22号中心はルソン島北部を通過しましたが、それを一週間前に計算できていたことは驚きです。ところが、同じ気象予測モデルなのに、今回は発生後から全くまとまりを見せていません。今日午前時点で最新だったF図でも、本州まで到達している予測もあれば台湾へ抜ける予測もあります。気象関係者も、影響を受ける地域の方々も、悩むでしょうねぇ…。

もしみなさんが今日空に飛ばした風船が割れもせず落ちもせず飛んだとして、一週間後どこにあるか分かりますか?天気予報ってそう言うことだと思うんです。さあ、この台風は一週間後どうなるでしょうか???





【9月27日9:00追記】
その後の台風24号進路予測を三日ぶん掲載します。どうやらやっと意見がまとまってきたようですね。


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