月と四惑星の会合・四日目!+前夜の彗星観察
2018-01-14


禺画像] 明け方の月&四惑星会合を見に行くのも連続四日目です。でも昨夜から今朝にかけて当地・茨城の一部で通り雨があり、私の家から見える空にもはぐれ雲が何度か通過したので心配になりました。でも明け方が近づくとすっかり晴れて透明度が上がったようです。

ゆとりを持って近くの見晴らし良い広場へ到着。昨日のような低空の雲はありません。カメラをセットし、試写しながら待つこと10分。低空から惑星と思われる明るい星がひとつ、数分後にもうひとつ現れました。縦に並んでいますが、どちらが水星?どちらが土星?

実は、先に登ってきたのは水星ではなく土星でした。昨日晴れていたならほぼ横並びに見えたはずで、今朝からは地平線に対して土星のほうが高くなったのです。土星の日々の動きはとても遅いですから、配置が換わるのはもっぱら水星の高速移動が原因ですね。

禺画像]
左上画像がそのとき撮影した星景(文字付きは右画像)。画像にすると広がりを切り取ってしまうので、何だか物足りないですね。こういうのは実際の空で見上げることが何よりも勝ると感じました。下B・C画像は土星と水星を望遠レンズで狙ったもの。こんなに明るい低空でもまだ暗い星がいっぱい見えます。

μSgr(いて座μ星)は南斗六星の柄の一番端です。NGC6530はM8(干潟星雲)に重なる散開星団です(さすがにM8は見えません…)。ご存じの通り、この辺りはたくさんの星雲や星団に包まれた場所。土星が暗いうちに高く昇るようになったら星雲や星団との会合も楽しめるでしょう。余談ですが、冬期に「メシエマラソン」を企画する場合、この近辺がある程度高くなる時期にしないと、明け方忙しすぎて追いつけなくなります。

明日はいよいよ最終日。月が土星や水星の近くまでやってきます。また、新潟、群馬、栃木、福島、茨城を中心に東北から中部・東海にかけての広範囲で、「月と四惑星の会合シーンを、金井宣茂宇宙飛行士搭乗中の国際宇宙ステーションが縦断する」という稀に見るシーンとなります。ISSのパスは5:45から5:50頃なので、このときに月や四惑星が登っている地方ではさぞ絶景となるでしょう。(※ちなみに上画像は茨城での5:45の空。)どうぞお見逃しなく。明後日はもう月が低すぎて見えず、17日に新月を迎えます。更に二週間後は皆既月食ですよ。なお、国際宇宙ステーションパスはHeavens Aboveサイトなどで各自の観察地を設定し、時刻と方角を事前確認しておきましょう。


さて、日付が14日に変わる3時間ほど前に、気になっているハインズ彗星(C/2017 T1)とパンスターズ彗星(C/2016 R2)を撮影しました。ようやく新月期になったというのに、自宅前の道路工事で一晩中強い照明が差し込む状況。工事はしばらく終わりそうにないため、かぶりを承知で無理に撮影した次第。下画像はどうにか見える状態にしたもの。仕方ないとは言え、元々の光害もあってザラザラ、斑斑状態です。しかも夜半までは空が不安定で、透明度が落ちていました。なお右サイドが片ボケしているのは光軸調整中だからです。


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