今日は珍しい朔旦冬至
2014-12-22


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本日は二十四節気の冬至。昼間の時間が最も短く、「長い夜、寒い冬の代名詞」「一年の“底”を象徴する日」「寒いから柚子湯で暖を取ろう」などマイナス(?)の印象があります。でも文化史的に見ればむしろ「新年の始まり」、つまり元日に相当するおめでたい日として扱われたことが多いように感じます。

今日の冬至は特別です。「朔旦冬至(さくたんとうじ)」と言って、一年の始まりとされる冬至と一ヶ月の始まりとされる新月の日が一致しているのです。朔旦冬至は19年ごとにしかやってこないと言われます。本来別々の月周期と太陽周期で、ある事象が再び起こる周期は19年ごと(いわゆるメトン周期)だからです。とは言え毎回が今年のように日付まで一緒になるわけでもなく、19年ごとの冬至を調べると時間差は24時間内でも、日をまたいで1日ずれてしまうケースもあれば、19年周期外にも何回か見つかります(下表)。2014年は時刻のオーダーでも約2時間半しかずれてない、類い希な一致なのです。

冬至は日付固定ではなく、22日だったり、21日だったりします。20世紀前半には23日という年もありました。(70歳代以上の方は記憶にありませんか?)天文学的には、太陽が地球軌道上の原点方向である春分から測って黄経270度になった瞬間となります。その日時を毎年計算すると、12月21日から23日の間で揺れ動くわけですね。他の二十四節気も同様です。

寒波に襲われている地方もあり心が痛みますが、今日がみなさんにとってよい一日となりますように。

★19年周期の冬至と12月新月のシンクロ具合(時刻は数分以内の誤差を含みます)
1976年から2070年までの冬至と12月の新月(2回ある場合は2回目)の日付を比べました。黄色字は日付差が2日未満、水色字は2日以上10日未満、灰色字は10日以上日付が離れている年です。表は縦に年が進行し、19年ごとに上にもどるように並べました。2014年を含む19年周期ではないけれど、冬至と新月が近い年が所々にあることが分かります。

1 1976年12月
冬至:22日 02:34
新月:21日 11:07
1995年12月
冬至:22日 17:16
新月:22日 11:23
2014年12月
冬至:22日 08:02
新月:22日 10:36
2033年12月
冬至:21日 22:43
新月:22日 03:47
2052年12月
冬至:21日 13:16
新月:21日 13:15
2 1977年12月
冬至:22日 08:22
新月:11日 02:33
1996年12月
冬至:21日 23:05
新月:11日 01:56
2015年12月
冬至:22日 13:47
新月:11日 19:29
2034年12月
冬至:22日 04:33
新月:11日 05:15
2053年12月
冬至:21日 19:09
新月:10日 12:42
3 1978年12月
冬至:22日 14:19
新月:30日 04:36
1997年12月
冬至:22日 05:06
新月:30日 01:57
2016年12月
冬至:21日 19:43
新月:29日 15:53
2035年12月
冬至:22日 10:29
新月:29日 23:31
2054年12月
冬至:22日 01:09
新月:29日 08:53
4 1979年12月
冬至:22日 20:09
新月:19日 17:23
1998年12月
冬至:22日 10:56
新月:19日 07:42
2017年12月
冬至:22日 01:27
新月:18日 15:31
2036年12月
冬至:21日 16:12
新月:18日 00:35
2055年12月
冬至:22日 06:55
新月:18日 17:15
5 1980年12月
冬至:22日 01:56
新月:7日 23:34
1999年12月

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