黄道通過 | 赤道座標と同じように「黄道座標」を考えれば、黄道の位置を惑星が横切る「黄道通過」を定めることができます。黄道は観察場所を変えなくても、空の中での位置は時間と共に変わります。だから赤道よりも少し把握しづらい概念ですね。ただ、全ての惑星が概ね黄道面から離れずに公転しているので、惑星の観察ではとても重要な座標系です。惑星に強い興味がある方は避けて通らず勉強しましょうね。 |
赤緯最北(最南) | 一定期間の中で惑星の赤緯が最も北寄り(南寄り)になる日です。その惑星の運動だけでなく観察者(地球)の位置にも依存します。 |
黄緯最北(最南) | 一定期間の中で惑星の黄緯が最も北寄り(南寄り)になる日です。その惑星の運動だけでなく観察者(地球)の位置にも依存します。 |
東方最大離角 西方最大離角 |
一定期間の中で内惑星が太陽からもっとも東(西)へ離れた状態です。一般に内惑星は太陽に近くて見えづらい時期が多いので、最大離角の時期を把握して探すと良いでしょう。 |
環が地球方向 | 土星のみの項目です。土星の環の平面が地球に一致する状態です。薄い環の平面が観察者の視線に一致すると、紙を真横から見るように見えなくなってしまいます。(参考:「環が太陽方向」の項もご覧ください。) |
地球最近 地球最遠 |
各惑星は円に近い軌道なので、外惑星だとだいだい衝の前後で地球に最も近くなります。(彗星のような楕円軌道だと衝の時期に近いとは限りません。)近くなると見かけが大きく、影が少なく、明るく見えます。内惑星の場合は衝がありませんが、内合の前後で地球に最も近くなります。このように一周期の中で地球に最も近い瞬間を「最近」と表します。(「最近仕事忙しくってさぁ…」の最近と違います。)この反対が「最遠」です。外惑星では合の近くの時期、内惑星では外合近くの時期に起こります。 |
最大光度 | 金星のみの計算です。一定期間(外合から内合までなど)のなかで最も明るくなる状態です。 |
AU(天文単位) | 太陽系はkmなどの単位で測るには大きすぎるため、地球と太陽との距離をひとつの単位にしています。これを天文単位(AUまたはau:astronomical unit)と言います。1AU=149597870.7kmです(天文年鑑による)。なお地球は楕円軌道なので太陽距離は変化がありますが、天文単位は「定義」のため変化しません。大雑把には地球軌道の長径が1AUです。(注:長径は遠日点距離とは違います。) |