彗星と太陽観測衛星の甘いカンケイ
2026-04-01


→日時や位置予報は2026年3月19日記事を参照)。当ブログでもその様子を追いかけてみようと思います(→2026年4月2日記事をどうぞ)。またSOHO同様に太陽周囲をとらえているものに、米国静止気象衛星のGOES-18・GOES-19があります。地球観測と同時に太陽も観ているなんて優れもの。今や地上天気も宇宙天気も一台の衛星が担う時代なんですね。これらのカメラもLASCOと同時期に彗星をとらえることでしょう。

もうひとつ、昨年3月に打ち上げられたPUNCH(Polarimeter to Unify the Corona and Heliosphere)も期待が高まります。PUNCHは地球の極軌道を回りつつ、少しずつ離れた4基のカメラ付き衛星群を太陽に向けて常時観測すると言う仕組み。もちろん彗星を観測するための衛星ではないけれど、写ってしまうサングレーザー彗星を観測するにはもってこい。しかも現代の衛星だから解像度がとても高いんです。

ただ、現段階ではSOHOのように手軽にweb閲覧できる仕組みが無いことや、飛行姿勢と撮影タイミングが複雑なので、一般の人工衛星が撮った一枚絵のようにはいきません(1コマごと視野が回転してしまうんです)。まぁ、合成をせずに1コマに写ってる彗星を探すだけなら回転は無視できるから簡単かな?PUNCHの生データ(fits)はここにありますから、適当に選んでプレートソルビングやストレッチしてみてください。また衛星カタログ番号は63178から63181までの4基を指定すれば追跡や軌道計算も可能です。地球の日陰に入らないような太陽同期軌道なのが特徴。

ものによってはリアルタイムで見ることができず、公開まで数日から数ヶ月以上待たされるなんてこともあるけれど、太陽衛星が撮影した画像を彗星捜索や観測に使うという、古くからある突飛な発想。実に面白いとあらためて思いました。

【追記】
本記事をアップロードして間もなく、公開され始まったSTEREO-Aの3月29日画像の一角にMAPS彗星が写っていました(29日23:41:31UT=ほぼ30日0:00UT)。下D画像は公開されているものに文字入れ、下E画像は原画からの画像処理です。上A図の予報位置とほぼ一致していますね。よかったよかった。SOHOやSTEREOの画像は黄道座標系(または太陽座標系)で扱うのが基本なので、赤道座標系星図を見慣れている方々は尾の向きがおかしい等の違和感を持たれるかも知れません。これは慣れてください。

公開されているSTEREOやSOHO画像は荒れているように感じますが、淡い太陽コロナを炙り出すのにかなり強い処理をしていると思われます。元々の画像は星像が極めてシャープ。宇宙空間で30年以上も観測を続ける1024px四方センサー+光学系として実に優秀だと思います。





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